桑といえば、蚕を飼育する養蚕桑を思いうかべる人が多いと思いますが、本桑は蚕とは無関係で、山に自生している天然の桑です。
むかしから床柱、茶棚、碁器、襖の枠などに代表される工芸品などの材料として、使用されてきました。
材質は堅く、色は鮮やかな黄色で、木目が鮮明で美しく、見る人をひきつけます。
むかしから家の床柱や、木工芸品の材料として広範な用途があって、広葉樹の中では最も高級な木として高く評価されています。
現在、山桑の大径材は非常な高値を呼んでおり、業者が渇望しています。広葉樹としては、異例で驚異的な高値格と注目を集めています。
また、桑材は家の床柱や、襖桟などのほか工芸品、調度品などの材料として高級志向に使用されておりますが、
その中でもとくに桑をして最高級品といわれるものとしては、床柱・茶棚・仏壇・座卓・碁器・襖・額縁・木魚などがあります。
その他にも盆・茶びつ・茶筒などの茶道具類・将棋駒台・駒箱・美術箱・硯箱等々多種多様な用途があっていずれも高級志向の客層に人気があります。
しかし、これら桑製品はいずれも材料不足のため製造が困難を極めております。